受験が終わったら

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第一志望に合格できなかった君たちへ

何も心配いりません。今は分からないと思いますが、神様が君に最も良い学校を選んでくれたのです。

中学受験や大学受験などすべて成功続きの人は、どんなに優秀であろうと、弱い者の気持ちが分からない、薄っぺらい、傲慢な人間になりがちです。

人生のはじめの段階で辛い挫折を経験した君たちは、むしろこの失敗を乗り越えることで、苦難を知り、人の気持ちが分かり、精神的に強く、信頼される大人になることが約束されています。

今回のくやしさをバネに、中学校では、何事も自分を鍛える修行と考え、勉強もスポーツも読書も、時間を無駄にすることなく、全身全霊を込めて、一生懸命打ち込みなさい。

これからの6年間は、君たちが最も急速に成長する時期に当たります。この時期を何も考えずにダラダラ過ごすか、適当にサボったり誤魔化したりして過ごすか、それとも「自分より弱い人たちを助けられるような、社会に役立つ人間になるんだ!」という高い志を持って、苦手なことも自分を鍛える修行だと思って、逃げず、誤魔化さず、真剣に向き合うか。どちらの道を選ぶかで、君の一生が決まります。

何も心配いりません。神様が君に最も良い道を選んでくれたことがいずれ分かります。自信と希望と高い志を持って、これからの6年間を、力の限り、ベストを尽くして、一生懸命過ごして下さい。

 もう一つ───すべて偉人というものは、後悔しないもののようであります。現に宮本武蔵なども、その『五輪書』において「われ事において後悔せず」と言っているのです。そこで諸君らも一つ、後悔しないような人間になって戴きたいものです。それにはいかなる失敗も、必ずやこれを最善に生かすという心がけが大切でしょう。失敗を成功以上に生かす人間こそ、真に畏るべき人間であります。

『修身教授録』 森信三(致知出版社)p.209

 ここからは、受験が終わった皆さんに読んで欲しい本を紹介します。

『自助論』S.スマイルズ著 竹内均訳(知的生き方文庫)

「天は自ら助くる者を助く」という独立自尊の精神を広めた、古典的名著。世界的な偉人や無名の成功者の生き方の例がたくさん引用されています。中でも最も勇気づけられるのが、少年時代は劣等生だった偉人や成功者のエピソード。

持って生まれた才能ではなく、その後の努力や勤勉、自己修養が最も大切であるということが分かります。これを読んで「よし!ボクも頑張ろう!」と発奮しない若者がいるでしょうか。

 また、リー将軍が片腕としていちばん信頼していた副官のストンウォール・ジャクソンは、若いころはもっぱらノロマで通っていた。ウェストポイント陸軍士官学校に入学しても頭の回転は相変わらず遅かったが、その分人並み以上にねばり強く勉学に励んだ。宿題を出されると、中途半端で妥協せず完全にマスターするまで取り組んだ。また、知ったかぶりをするような真似もしなかった。

 ある友人は、当時のジャクソンについて次のように述べている。

 「その日の暗記問題について教官から質問されると、彼はいつも“その問題にはまだ手をつけていません。昨日と一昨日の課題をマスターするのに一生懸命だったものですから”と答えていましたよ」

 こうしてジャクソンは、七十名のクラスを十七位で卒業した。入学時の成績はおそらく最下位のはずだから、五十三名の生徒を追い越したわけだ。「学校が四年制ではなく八年制だったら、彼は文句なく主席で卒業しただろう」と同期の生徒は口をそろえて語っている。

『自助論』 S.スマイルズ著 竹内均訳(知的生き方文庫)p.233

『東大生が選んだ勉強法』東大家庭教師友の会編著(PHP文庫)

特にこの本というわけではありませんが、この種の常識的な本を1冊読んでおくのも損はありません。東大合格者の記憶法、ノートの取り方・書き方、参考書・問題集の使い方、時間の使い方、モチベーションを維持する方法などについて、いろいろな方法が紹介されています。それらの中から自分にあった方法を見つけ、いずれは自分なりの方法にまで昇華させると良いでしょう。